14.終わらない宿題 [中学生時代]
息子の中学校では2学期が始まって1ヵ月近くになりますが、今年の息子はいまだ夏休みの宿題から解放されずにいます。
宿題というのは、5教科の問題集、理科の自由研究、作文が2題、そして日記という月並みな内容です。
5教科それぞれの問題集はすでに休みの数日前から配られていたため、さっさと始める子も多く、息子も自分の好きな教科から順に手をつけ始めたようでした。
このペースならば休み前半にすべての課題が終わるだろうという予想は決して的外れな希望的観測ではなかったはずですが、いかんせん所属するバレーボール部の練習が厳し過ぎました。
この夏休みの猛特訓を乗り切って、子供たちは皆心身ともにたくましくはなりましたが、宿題の計画は大きく狂う結果となってしまったのです。
夏休み後半の登校日、この日が問題集と作文2題の提出日であることを私が知ったのは、その前日のことでした。
さすがに問題集は仕上げてあったものの、恐れていた通り、作文は読書感想文も人権作文も白紙のままです。
しかも読書感想文の対象本に身のほど知らずの大作を選んでしまったため、まだ半分しか読めていない状態です。最後まで読破するにはあと何日かかるかわかりません。
しかし、幸いなことにその物語は映画化されていました。
過去に息子はこれを観ているので、その記憶を辿りながら感想文を書くことができるという訳です。
ところが、しばらく原稿用紙とにらめっこしていた息子は、「何も書くことが思い浮かばない」といってパニックに陥っています。
やむなく、ほとんどあらすじに等しい文を延々と連ね、物語の主人公のような生き方をしたいか否か、最後の一文に自分の思いを込めるという姑息な手段を使って、最低点をつけられそうな読書感想文は仕上がりました。
次は人権作文です。
人権作文というのはいったい何を書いたらよいのやら皆目見当もつきません。
参考に昨年代表に選ばれた生徒の作文を読んでみると、どうやら差別について述べるらしいことがわかりますが、抽象的な題材を前にして、これまた息子の筆は遅々として進みません。
参考作文では、外国籍の中学生が転入先の日本の学校で受けたいじめについて、切々と語られていました。
息子の場合はアメリカで感じた差別について書けばよいでしょう。
転入した日から始まって、最初に感じたこと、担任の先生の印象、クラスの友だちとの関係など、息子にも少しずつ当時の思いが蘇ってきたようで、ポツリポツリと原稿用紙は埋まっていきました。
ところがアメリカでの彼の学校生活は、言葉や習慣の違いによる苦労こそあれ、人権作文の題材になるような人種差別などはまったく経験せずにすんだ大変幸せなものでした。
そこで「人が幸せになる第一歩は平等であること」と無理に結論付けて、最低規定枚数の2枚を何とかクリアしたのでした。
その後息子は、自由研究のまとめを一晩で、40日分の日記を2時間で仕上げるという神業をやってのけ、その見事なラストスパートに私は文句も言えませんでした。
しかし、無理矢理まとめた息子の人権作文が、何故か今年の学校代表に選ばれてしまったのです。
この先、枚数を倍にしなければならない上、10月には人前で発表する機会まで与えられてしまいました。
課題からすっかり解放されたつもりでいた息子は、この名誉に対し「面倒なことになった」と意気消沈。
また締め切り間際になって大騒ぎすることを想像するに、なるほど面倒なことになったと、今私も少し息子と同じ気分です。
☆案の定、発表前日になってまた大騒ぎしたのでした。
宿題というのは、5教科の問題集、理科の自由研究、作文が2題、そして日記という月並みな内容です。
5教科それぞれの問題集はすでに休みの数日前から配られていたため、さっさと始める子も多く、息子も自分の好きな教科から順に手をつけ始めたようでした。
このペースならば休み前半にすべての課題が終わるだろうという予想は決して的外れな希望的観測ではなかったはずですが、いかんせん所属するバレーボール部の練習が厳し過ぎました。
この夏休みの猛特訓を乗り切って、子供たちは皆心身ともにたくましくはなりましたが、宿題の計画は大きく狂う結果となってしまったのです。
夏休み後半の登校日、この日が問題集と作文2題の提出日であることを私が知ったのは、その前日のことでした。
さすがに問題集は仕上げてあったものの、恐れていた通り、作文は読書感想文も人権作文も白紙のままです。
しかも読書感想文の対象本に身のほど知らずの大作を選んでしまったため、まだ半分しか読めていない状態です。最後まで読破するにはあと何日かかるかわかりません。
しかし、幸いなことにその物語は映画化されていました。
過去に息子はこれを観ているので、その記憶を辿りながら感想文を書くことができるという訳です。
ところが、しばらく原稿用紙とにらめっこしていた息子は、「何も書くことが思い浮かばない」といってパニックに陥っています。
やむなく、ほとんどあらすじに等しい文を延々と連ね、物語の主人公のような生き方をしたいか否か、最後の一文に自分の思いを込めるという姑息な手段を使って、最低点をつけられそうな読書感想文は仕上がりました。
次は人権作文です。
人権作文というのはいったい何を書いたらよいのやら皆目見当もつきません。
参考に昨年代表に選ばれた生徒の作文を読んでみると、どうやら差別について述べるらしいことがわかりますが、抽象的な題材を前にして、これまた息子の筆は遅々として進みません。
参考作文では、外国籍の中学生が転入先の日本の学校で受けたいじめについて、切々と語られていました。
息子の場合はアメリカで感じた差別について書けばよいでしょう。
転入した日から始まって、最初に感じたこと、担任の先生の印象、クラスの友だちとの関係など、息子にも少しずつ当時の思いが蘇ってきたようで、ポツリポツリと原稿用紙は埋まっていきました。
ところがアメリカでの彼の学校生活は、言葉や習慣の違いによる苦労こそあれ、人権作文の題材になるような人種差別などはまったく経験せずにすんだ大変幸せなものでした。
そこで「人が幸せになる第一歩は平等であること」と無理に結論付けて、最低規定枚数の2枚を何とかクリアしたのでした。
その後息子は、自由研究のまとめを一晩で、40日分の日記を2時間で仕上げるという神業をやってのけ、その見事なラストスパートに私は文句も言えませんでした。
しかし、無理矢理まとめた息子の人権作文が、何故か今年の学校代表に選ばれてしまったのです。
この先、枚数を倍にしなければならない上、10月には人前で発表する機会まで与えられてしまいました。
課題からすっかり解放されたつもりでいた息子は、この名誉に対し「面倒なことになった」と意気消沈。
また締め切り間際になって大騒ぎすることを想像するに、なるほど面倒なことになったと、今私も少し息子と同じ気分です。
☆案の定、発表前日になってまた大騒ぎしたのでした。
タグ:宿題
2008-11-20 22:33
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コメント(2)
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息子さん、やっつけ仕事で学校代表とは、すごいですね!
同じように最終日に大騒ぎしたあげく、「これ、出すの?」と思わずいいたくなる、人目にさらせないほどひどい物をしあげていたウチとは大違いです。
でも、名誉だけど面倒、というのもなんとなくわかりますね。
by Goldenwest (2008-11-21 15:04)
☆Goldenwestさん、
最終日の大騒ぎをいまだに続けている息子です。
なにしろ宿題の多い大学で、高校のときより夏休みの宿題が多いほどだそうです。
”人目にさらせないほどひどい物”という表現には大爆笑ですが、それ、とても見てみたいです(笑)
by Duarte (2008-11-21 23:06)