７．女子は手強い [小学生時代]
犬と散歩する浜辺に前夜の花火の残骸を見つけては、夏の到来を実感する今日この頃です。
息子が楽しみにしている夏休みももうすぐですが、最近彼は珍しく悩んでいます。
その悩みの種は、どうやらクラスの女子対男子で連日行われている口げんかの度重なる惨敗にあるようです。
今日はデブと言われた、次の日言い返すと逆に百倍言い返された、無視したら今度は蹴られた、とその戦いの内容も次第にエスカレートしてきます。
雄弁な女子たちに言い負かされて何一つ言い返せないのが何とも悔しい様子で、
「お母さんならこういう場合、何て言い返す？」と真剣なまなざしで聞いてくることも多くなりました。
「キミの悔しさはよくわかるけど、女の子に口で勝とうなんて思わない方が身のためだね」
とアドバイス。
「今度何か言われたら、それで気が済むならもっと言え、って言ったらどう？」
この作戦には息子も賛成だったようで、その日は張り切って出かけて行きました。
小学校高学年のこの時期、精神的にも身体的にも女子が男子をはるかに上回るという現象は、昔も今も変わりません。私も女子と呼ばれたその昔、口は達者な方ではありませんでしたが、やはり男子よりは精神的に大人だったと思っています。だからといって、男子にけんかを売るようなことはしませんでしたが…。
むしろ男子と同じく、女子の恐ろしさを身をもって体験した一人です。
それはある日突然、クラスの女子全員から無視されることに始まり、最終的に学級集会で槍玉にあげられ、この場で謝れば許してやらぬでもないと言われて、私は不本意ながら皆の前で頭を下げたのでした。
とうとうと熱弁を振るう女子の紅潮した顔と、客席で劇でも観賞しているかのような男子の幼顔とが好対照だったその日の光景を、私が今でも執念深く覚えていること自体、自分もなかなか恐ろしい女だという証拠です。
小学生とはいえ、すでに女としての本性を表出しつつある女子たちに、いまだに将来の夢はヒーローなどと言っている息子が太刀打ちできるはずもなく、その日彼はこれまでになく、しなびたナスのような状態で帰って来ました。
懲りずにちょっかいをかけてくる女子たちに向かって、私のアドバイス通り、気が済むまで言えばいい、と対応したところが、”バカ”に始まりいつもの倍以上の罵詈雑言が返ってきたのだそうです。
その上、相手はそれが私のアドバイスだと知ると、
「オマエんとこのおふくろ、いかれてるわ」
と、とどめの一撃。
息子の嘆きとは裏腹に、それまで事の成り行きを楽しんでいた私ですが、その小娘の他愛ない一言を聞き流せない大人げのなさも、また私の特徴です。
昨日までのアドバイスはどこへやら、こうなったら徹底的に戦うしかない、と火を噴く私に、
「お母さんの方が恐い」
とつぶやく息子の声は、火に注ぐ油です。
こんな母親に登場されては面倒だと思ったのか、翌日から息子は女子との戦いのすべてを笑い話に作り変えて報告するようになり、”ただいま”の声にもいつも通りの張りが戻りました。
「昔、君のような子がクラスにいたらさぞ楽しかったと思うよ」
と、精一杯の褒め言葉をかけてやった私に、息子がしみじみ返した言葉は、
「同じクラスにお母さんみたいな女子がいなくてよかったと思うよ」
これから夏は本番を迎え、熱いバトルは続きます。
☆女の子に口げんかで負けてた頃の息子が懐かしい…。今ではご立派な屁理屈を、いくつもこね回すことができるようになりました。
息子が楽しみにしている夏休みももうすぐですが、最近彼は珍しく悩んでいます。
その悩みの種は、どうやらクラスの女子対男子で連日行われている口げんかの度重なる惨敗にあるようです。
今日はデブと言われた、次の日言い返すと逆に百倍言い返された、無視したら今度は蹴られた、とその戦いの内容も次第にエスカレートしてきます。
雄弁な女子たちに言い負かされて何一つ言い返せないのが何とも悔しい様子で、
「お母さんならこういう場合、何て言い返す？」と真剣なまなざしで聞いてくることも多くなりました。
「キミの悔しさはよくわかるけど、女の子に口で勝とうなんて思わない方が身のためだね」
とアドバイス。
「今度何か言われたら、それで気が済むならもっと言え、って言ったらどう？」
この作戦には息子も賛成だったようで、その日は張り切って出かけて行きました。
小学校高学年のこの時期、精神的にも身体的にも女子が男子をはるかに上回るという現象は、昔も今も変わりません。私も女子と呼ばれたその昔、口は達者な方ではありませんでしたが、やはり男子よりは精神的に大人だったと思っています。だからといって、男子にけんかを売るようなことはしませんでしたが…。
むしろ男子と同じく、女子の恐ろしさを身をもって体験した一人です。
それはある日突然、クラスの女子全員から無視されることに始まり、最終的に学級集会で槍玉にあげられ、この場で謝れば許してやらぬでもないと言われて、私は不本意ながら皆の前で頭を下げたのでした。
とうとうと熱弁を振るう女子の紅潮した顔と、客席で劇でも観賞しているかのような男子の幼顔とが好対照だったその日の光景を、私が今でも執念深く覚えていること自体、自分もなかなか恐ろしい女だという証拠です。
小学生とはいえ、すでに女としての本性を表出しつつある女子たちに、いまだに将来の夢はヒーローなどと言っている息子が太刀打ちできるはずもなく、その日彼はこれまでになく、しなびたナスのような状態で帰って来ました。
懲りずにちょっかいをかけてくる女子たちに向かって、私のアドバイス通り、気が済むまで言えばいい、と対応したところが、”バカ”に始まりいつもの倍以上の罵詈雑言が返ってきたのだそうです。
その上、相手はそれが私のアドバイスだと知ると、
「オマエんとこのおふくろ、いかれてるわ」
と、とどめの一撃。
息子の嘆きとは裏腹に、それまで事の成り行きを楽しんでいた私ですが、その小娘の他愛ない一言を聞き流せない大人げのなさも、また私の特徴です。
昨日までのアドバイスはどこへやら、こうなったら徹底的に戦うしかない、と火を噴く私に、
「お母さんの方が恐い」
とつぶやく息子の声は、火に注ぐ油です。
こんな母親に登場されては面倒だと思ったのか、翌日から息子は女子との戦いのすべてを笑い話に作り変えて報告するようになり、”ただいま”の声にもいつも通りの張りが戻りました。
「昔、君のような子がクラスにいたらさぞ楽しかったと思うよ」
と、精一杯の褒め言葉をかけてやった私に、息子がしみじみ返した言葉は、
「同じクラスにお母さんみたいな女子がいなくてよかったと思うよ」
これから夏は本番を迎え、熱いバトルは続きます。
☆女の子に口げんかで負けてた頃の息子が懐かしい…。今ではご立派な屁理屈を、いくつもこね回すことができるようになりました。
タグ：女子
2008-08-16 11:21
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コメント(4)
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昔よりも今のほうがやっぱり、女子って恐いような気がします・・・
陰湿度も増してるように思えるし(ρ＿-)
息子くん、なんだかんだいって 勝ちましたね（-_☆）キラーン
大人やったんちゃうかなって思いますわ。
そんなん、ほんまに弱い子は、笑いに変えたりできひんでしょ。
えらいわ～息子くん。
それってやっぱり Duarteさんの育て方がよかったんちゃうかしら。
めっちゃ息子くんに会ってみたくなりました（＾ω＾）
by あつこ (2008-08-16 20:53)
おお、あつこさん！こちらへもコメントありがとうございます！
今も女子と男子の力関係は一緒でしょうかね～。男子って、幼い子はほんとに幼いから、女子にとってはウチの息子なんざ赤子の手をひねるようなもんでしょうなあ。
大学生になっても中身は小学生のまんまですからねえ、女子学生とのギャップはかなりのものだと思いますが、なんとか自分でクリアしてってくれることを願うばかりです。
by Duarte (2008-08-16 21:37)
本当に、子供のころから、女って恐いですよね～。
Duarteさんがいじめられた事があるなんて信じられませんが、きっと才色兼備なDuarteさんを皆が妬んだのでしょうね。
私も、学校の先生や、伯母の心無い一言など、悔しい思いをしたときの事は今でも、思い出すと腸が煮えくり返ります。
言った本人はとうに忘れているに違いないのに、こちらは「絶対見返してやる！」とひそかに執念を燃やしておりました。
私も相当、恐い女子だったかもしれませんねｗ
息子さんは、小６にして、立派に大人だと思います♪
by Goldenwest (2008-08-18 19:44)
Goldenwestさん、コメントありがとうございます！
Goldenwestさんにも腸が煮えくり返るようなご経験が？心無い一言が子供にとっては抜けないトゲのように刺さったまんま、ってことがありますもんね。
小学校時代は今思い出しても舌打ちしか出てこない私ですが、その点に関してはちょっと息子を見習うべきかもしれません。
by Duarte (2008-08-20 21:41)