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4.学級懇談会~日米の比較~ [小学生時代]

 この春、息子が6年生になりました。
 最近では、息子の進級が新年度の始まりや月日の流れを実感させてくれる貴重な出来事となっています。クラス替えがあって担任の先生とも初対面になる年度始めの学級懇談会、私も新たな気持ちで出席したのでした。
 ところが、父母の出席者は半分にも満たず、先生からのお話はわずか30分足らず。先生に質問する間もなく、後は前年度のPTA役員が司会を交代し、毎年恒例の難題、新役員選出へと移行します。
 
 役員選出会に出席できない父母は、その日の連絡先を明確にした上であらかじめ委任状を提出し、役員を免除される項目(今までに役員経験のある人や3歳以下の子どもがいる人など)に該当しない父母の中で選出が行われます。

 私の場合、免除対象には該当せず、また一人息子の最終学年でもあり、立候補の条件は自分の中でも揃っていたのですが、司会者が放った言葉にいきなりやる気をくじかれてしまいました。

 「最初に自己紹介してもらいますが、余計なことは言わずに名前だけ言ってください」
 「どうせ立候補はないでしょうから最終的にくじ引きになりますが、くじ引きの順番を何で決めるかについてまずは話し合ってください」
 「さあ、とっとと決めましょう」

 その後延々と沈黙が続き、結局司会者が作成したくじで、役員2名、補欠2名が選出されることになるのですが、そのうち2名は委任状提出者だったため、その場で役員が連絡を取り、承諾が得られるまで私たち出席者は再び無言で待機…。
 こうして、それぞれ思いは違えど、同様に深いため息の中、役員選出会は幕を閉じたのでした。

 アメリカの学校でも、年度始めには"Back to school night"と呼ばれる父母懇談会がありました。
 "night"と言われるだけあって、それはたいてい夜7時頃に開かれます。保護者の出席率はほぼ100%、両親揃っての出席も珍しくありません。担任の先生のお話に、様々な質問や意見が飛び交います。
 十分な懇談の後には"class mother"と呼ばれるクラスの役員が出てきて、年間行事を手伝うボランティアの父母を募ります。この"class mother"は懇談会までにはすでに立候補で決まっていて、日本のPTA役員と同じような仕事に加えて、時には担任に代わって子供の授業を受け持ったりもします。
 遠足やパーティーのお手伝い、また担任が授業に使う資料の作成など、父母ボランティアの仕事はたくさんありますが、その内容ごとに準備された署名用紙はすぐにいっぱいになり、懇談会は気持ちよく閉会を迎えるのです。

 また、毎月のPTA総会は、奇数月が朝9時から、偶数月が夜7時から、と決まっているため、昼間仕事を持っている人も、あるいは夜は出かけられない人も、それぞれの都合に合わせて隔月で出席することができます。
 日本では、仕事を最も休みにくい中途半端な昼日中に会議が設定されているので、PTA活動に興味があっても出席できないという父母が多いかもしれません。まして役員になど当たってしまったら、学校と職場との板挟みに苦しむことでしょう。
 アメリカでの役員立候補が積極的であるのに比べて、日本のそれがまるで赤紙でも貰うかのように悲惨なのは、国民性もさることながら、こういう事情にも原因があるような気がします。

 さて、くじ引きにより学校の役員を免れた私ですが、地区の子供会の役員には親子で当たってしまい、やる気満々の息子にお尻を叩かれて、覚悟を決めたところです。


☆息子が小学校の1年、2年を送った札幌の学校は、H大・留学生の子供も多く、PTAへの父母の関わりは明石よりよほど積極的でしたし、父親の参加も多数見られました。土地柄なのか、学校の方針なのか、PTAのあり方もいろいろです。 札幌の小学校でいつも会うお父さんに「Kくんのお父さん、こんにちわ~!」なんて挨拶してたのに、ある日スカート履いてるの見て、仰天したこともありましたっけ。お父さんのあり方もいろいろです(じゃなくて、お母さんでした)。


タグ:学級懇談会
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